2021年7月20日。前回のリリースから8週間。iOS 14.7（18G69）がリリースされました。8件の機能改善と問題の修正、ならびに、21カテゴリで37件のセキュリティ問題（CVE）に対応したメジャーアップデートです。
iOS 14.7にアップデートすべきか否か、サイズ、更新内容、所要時間、更新後不具合などについてご紹介します。
また、同日にApple Watch用のwatchOS 7.6、2日遅れてiPad用のiPadOS 14.7、Mac用のmacOS Big Sur 11.5もリリースされてますので、対応機種をお持ちの方は合わせてご確認ください。
iOS 14.7 アップデートすべき？待つべき？
前回、iOS 14.6がリリースされてから約2ヶ月（8週間）ぶり。連続て2番めの数字が変更されるメジャーアップデートがリリースされました。
「iOS 14 のアップデートについて」の「iOS 14.7」を見ると、8件の機能改善と問題の修正が含まれています。
iPhone 12シリーズ用に発売されたMagSafeバッテリーパックを利用する場合にはiOS 14.7へのアップデートが必要となります。
また、「Appleセキュリティアップデート」で「iOS 14.7」を見ると、21のカテゴリで37件のセキュリティ問題（CVE）への対応が含まれています。
すでにTouch ID搭載のiPhone（6s/7/8/SE）とApple Watchの組み合わせで不具合があることがAppleの公式サイトからもアナウンスされています。
連続とはなりますが今回もメジャーアップデートということもあったり、判明している不具合もあるので、iOS 14.7にアップデートしても良いのは次の方です。
- iPhone 12シリーズでMagSafeパッテリーパックを利用したい方
- HomePodでタイマーを使いたい方
- Podcastを利用されている方
- Apple Musicを利用していて不具合が発生している方
- その他問題が発生している方
- 常に最新版を利用したい方
- セキュリティ意識が高い方
反対にアップデートはしばらく控えた方が良いのは次の方です。
- iPhone 6s/7/8/SE + Apple Watchの組み合わせで利用している方
- 慎重派の方
- 問題が起きた時に対応できない方
- 仕事で専用サイト、アプリを利用されている方
今回はメジャーアップデート、そして、すでに不具合が報告されていることもあり、最低2週間は様子見するのはアリです。
iOS 14.７ アップデート後の不具合について
2021年07月26日19:30現在、手元にあるiOS 14.6のiPhone 12 Pro Max、iPhone 7 PlusをiOS 14.7にアップデートしましたが、
- 文鎮化する
- 起動しない
- 再起動を繰り返す
などの不具合は発生していません。
しかしながら、次の不具合が報告されています。
これは、Touch ID搭載のiPhoneにペアリングしているApple Watchで「iPhoneでロックを解除」の設定が効かなくなる（iPhoneのロックを解除してもApple Watchのロックの解除ができない）という不具合です。
筆者はiPhone 12 Pro Max + Apple Watch 6の組み合わせのため現象が発生していませんが、iPhone 6s〜8、SEとApple Watchの組み合わせで利用されている方はご注意ください。
回避策はなく、今のところ手動でApple Watchのロックを解除するしか方法がありません。
その他、不具合については気づいたら更新します。
iOS 14.７ サイズとアップデート所要時間、更新後のパージョンについて
今回のiOS 14.7のリリースに伴い、手持ちのiOS 14.6のiPhone 12 Pro MaxとiPhone 7 Plusのアップデートを実施しました。
アップデートのサイズや所要時間はアップデート前の環境、通信環境に大きく依存しますが次のとおりです。
| # | 機種 | 更新前 バージョン | サイズ | 全体 所要時間 | ダウンロード 所要時間 | インストール 所要時間 | 更新後 バージョン |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | iPhone 12 Pro Max | iOS 14.6 （18F72） | 927.4MB | 49分 | 39分 ※1 | 10分 | iOS 14.7 （18G69） |
| 2 | iPhone 7 Plus | iOS 14.6 （18F72） | 921.4MB | 24分 | 16分 ※2 | 8分 | iOS 14.7 （18G69） |
アップデートする際には、
- 最低45分、できれば90分以上iPhoneを使用しなくて済む時間
- 最低20%の充電
- 電源に接続された環境
- 安定したWi-Fi環境
を確保した上でアップデートをしてください。
特にストレージの空き容量が少ない場合、時間がかかる傾向があります。 ストレージの空き容量が少ない場合には画像や音楽などのデータを削除する、アプリを削除する等の対応をご検討ください。
iOS 14.7 の更新内容について
iPhone上では【ソフトウェア・アップデート】画面で次のように表示されます。
iOS 14.6のiPhone 12 Pro Maxでのサイズは927.4MBでした。iPhone 7 Plusでは921.4MBでした。
サイズは、機種ならびに現在のパージョンによりサイズが異なります。
「詳しい情報」をタップするとこのアップデートのについての詳細が表示されます。
「iOS 14 のアップデートについて」の「iOS 14.7」にも同様の記述があり、8件の機能改善と問題の修正が含まれます。
iPhone 12シリーズ用の新製品「MagSafeバッテリーパック」を利用するにはiOS 14.7への更新が必要です。
iOS 14のビジュアル的な紹介は「iOS 14 – Apple (日本)」や「iOS 14で利用できる新機能」をご確認ください。
iOS 14.7 のセキュリティアップデートについて
公式サイト「Appleセキュリティアップデート」で「iOS 14.7」を見ると、iOS 14.7には21のカテゴリに対して37件のセキュリティ問題（CVE）への対応が含まれていることが確認できます。
| # | カテゴリ | 件数 | CVE番号 | iPhone 対象機種 | iPod touch 対象機種 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ActionKit | 1 | CVE-2021-30763 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 2 | Audio | 1 | CVE-2021-30781 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 3 | AVEVideoEncoder | 1 | CVE-2021-30748 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 4 | CoreAudio | 2 | CVE-2021-30775 CVE-2021-30776 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 5 | CoreGraphics | 1 | CVE-2021-30786 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 6 | CoreText | 1 | CVE-2021-30789 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 7 | Crash Reporter | 1 | CVE-2021-30774 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 8 | CVMS | 1 | CVE-2021-30780 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 9 | dyld | 1 | CVE-2021-30768 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 10 | Find My | 1 | CVE-2021-30804 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 11 | FontParser | 3 | CVE-2021-30760 CVE-2021-30788 CVE-2021-30759 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 12 | Identity Service | 1 | CVE-2021-30773 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 13 | Image Processing | 1 | CVE-2021-30802 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 14 | ImageIO | 2 | CVE-2021-30779 CVE-2021-30785 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 15 | Kernel | 2 | CVE-2021-30769 CVE-2021-30770 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 16 | libxml2 | 1 | CVE-2021-3518 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 17 | Measure | 7 | CVE-2018-25010 CVE-2018-25011 CVE-2018-25014 CVE-2020-36328 CVE-2020-36329 CVE-2020-36330 CVE-2020-36331 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 18 | Model I/O | 3 | CVE-2021-30796 CVE-2021-30792 CVE-2021-30791 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 19 | TCC | 1 | CVE-2021-30798 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 20 | WebKit | 4 | CVE-2021-30758 CVE-2021-30795 CVE-2021-30797 CVE-2021-30799 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
| 21 | Wi-Fi | 1 | CVE-2021-30800 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
iOS 14.7 への更新手順
iOS 14.7 にアップデートされたことの確認手順
おわりに
前回のアップデートiOS 14.6のリリースから8週間経過しての連続のメジャーアップデートとなりました。
例年だと2ヶ月後の9月下旬には新しいiPhoneが発売される見込みで、それに合わせてiOS全体のパージョンが変わるiOS 15のリリースが見えています。
すでにiOS 14.7では、iPhone 6s/7/8/SE + Apple Watchの組み合わせで不具合が判明していることもあり、1ヶ月以内にマイナーアップデート、そして、もう1回ぐらいセキュリティアップデートがリリースされる可能性があると考えています。
が、次のiOS開発に注力するため、新機能や機能改善を追加するiOS 14でのメジャーアップデートはこれが最後になると考えています。
今回、記事的にはWordPressのテーマ変更に伴い、クラシックエディタからブロックエディタに変更しました。
まだ、不要となるプラグインの置き換えなどが完了していない部分はありますが、今後、対応・修正を進めていきます。
では、今回はこの辺で。
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