2021年12月14日。iOS 15.2(19C56)がリリースされました。6つの機能・アプリで8件の新機能、4件の機能改善と6件の問題の修正、ならびに17のカテゴリで42件のセキュリティ問題(CVE)への対応したメジャーアップデートです。
実際に手持ちのiPhoneをアップデートした結果を踏まえて、iOS 15.2にアップデートすべきか否か、サイズ、更新内容、所要時間、更新後不具合などについてご紹介します。
また、同日にiPad用のiPadOS 15.2、Apple Watch用のwatchOS 8.3、Mac用のmacOS Monterey 12.1もリリースされています。対象機器をお持ちの方は合わせてご確認ください。
iOS 15.2 アップデートすべき?待つべき?
iOS 15.1.1がリリースされてから26日。2番目の数字が変更されるメジャーアップデートです。
「iOS 15 のアップデートについて」の「iOS 15.2」を見ると、 6つの機能・アプリで8件の新機能、4件の機能改善と6件の問題の修正が含まれているのがわかります。
また、「Appleセキュリティアップデート」で「iOS 15.2 および iPadOS 15.2」を見ると、 17のカテゴリで42件のセキュリティ問題(CVE)に対応しているのがわかります。
上記を踏まえiOS 15.2にアップデートしても良いのは次の方です。
- iPhone 13 Proシリーズでマクロ撮影コントロールを使いたい方
- Apple Music Voiceプラン、”デジタル遺産”など新機能を使いたい方
- iCloud+の”メールを非公開”機能など、向上した機能を使いたい方
- 修正される問題に直面している方
- セキュリティ意識の高い方
- 常に最新版を利用したい方
- チャレンジャーな方
- 不具合が発生した場合に自分で対処出来る方
アップデートをしばらく控えた方が良いのは次の方です。
- 慎重派の方
- 問題が起きた時に対応できない方
- 仕事で専用サイト、アプリを利用されている方
- 会社がiPhone管理をしている方
今回はメジャーリリースのため、新機能を中心に不具合が発生する可能性があります。
また、更新後バッテリーの減りが早くなったという報告もあります。
なので、落ち着くまで最低2週間ぐらいは待っても良いと考えています。
仕事、会社でiPhoneを利用している方は、管理アプリでバージョンアップが出来ないように制限されている場合があります。
iOSのバージョンアップ制限されていない場合でも、最低限使用しているアプリを中心に、iOS 15にアップデートしても良いと言われるまでは更新しないようにしてください。
iOS 15のビジュアル的な紹介は「iOS 15 – Apple (日本)」や「iOS 15で利用できる新機能」や「iOS 15が、つながりを保つ新しい方法や、デバイス上の知能を使い、ユーザーの集中を助けたり、探索したり、さらにいろいろなことができるパワフルな機能を提供」や「iPhoneユーザーガイド」をご確認ください。
iOS 15.2 アップデート後の不具合について
2021年12月19日17:50現在、手元にあるiOS 15.1のiPhone 12 Pro MaxをiOS 15.2にアップデートしましたが、
- 文鎮化する
- 起動しない
- 再起動を繰り返す
などの不具合は発生していません。
ただし、
- アプリが無応答になる場合がある
- 片手キーボードPro使用時に全角文字の1文字目が勝手に確定され、2文字目から変換対象となる
という現象は依然として発生し続けています。
また、
- iOS 15.2にアップデート後バッテリーの減りが早くなった
などもインターネット上で報告されています。
その他、不具合については気づいたら更新します。
iOS 15.2 のサイズとアップデート所要時間、更新後のパージョンについて
今回のiOS 15.2のリリースに伴い、手持ちのiOS 15.1のiPhone 12 Pro Maxのアップデートを実施しました。
アップデートのサイズや所要時間はアップデート前の環境、通信環境に大きく依存しますが次のとおりです。
# | 機種 | 更新前 バージョン | サイズ | 全体 所要時間 | ダウンロード 所要時間 | インストール 所要時間 | 更新後 バージョン |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | iPhone 12 Pro Max | iOS 15.1 (19B74) | 531.4MB | 52分 | 23分 ※1 | 19分 | iOS 15.2 (19C56) |
アップデートする際には、
- 最低60分、できれば90分以上iPhoneを使用しなくて済む時間
- 最低20%の充電
- 電源に接続された環境
- 安定したWi-Fi環境
を確保した上でアップデートしてください。
特にストレージの空き容量が少ない場合、時間がかかる傾向があります。 ストレージの空き容量が少ない場合には画像や音楽などのデータを削除する、アプリを削除する等の対応をご検討ください。
iOS 15.2 の更新内容について
iPhone上では【ソフトウェア・アップデート】画面で次のように表示されます。
サイズは、機種ならびに現在のパージョンによりサイズが異なります。
iOS 15.1のiPhone 12 Pro Maxでは871.1MBでした。
「詳しい情報」をタップするとこのアップデートのについての詳細が表示されます。
「iOS 15 のアップデートについて」の「iOS 15.2」も同様の記述となっています。
iOS 15.2では6つのカテゴリで8件の新機能、4件の機能向上、6件の問題の修正が含まれています。
新機能・機能改善の概要は次の6つのカテゴリで8件。
- Apple Music Voiceプラン(3件)
- プライバシー(1件)
- Apple ID(1件)
- カメラ(1件)※iPhone 13 Proシリーズのみ
- TV App(1件)
- CarPlay(1件)
機能向上は次の4件。
- iCloud+のサブスクリプション登録者が一意のランダムなメールアドレスを作成できる“メールを非公開”機能が“メール” Appで使用可能
- 省電力モード中のiPhoneを”探す”で最大5時間検出することが可能
- “株価”で、ティッカーの通貨を表示したり、チャートを表示したときに年初来のパフォーマンスを確認したりすることが可能
- “リマインダー”および“メモ”でタグの削除や名前の変更が可能
問題の修正は次の6件。
- VoiceOverが動作中にiPhoneがロックされているとSiriが応答しないことがある問題
- 他社製の写真編集AppでProRAWの写真を表示すると、露出オーバーに見える場合がある問題
- iPhoneがロックされていると、ガレージドアを含むHomeKitシーンがCarPlayから実行されない場合がある問題
- CarPlayで一部のAppの“再生中”情報がアップデートされない場合がある問題
- iPhone 13モデルでビデオストリーミングAppのコンテンツが読み込まれないことがある問題
- Microsoft Exchangeユーザのカレンダーイベントが間違った日に表示される場合がある問題
iOS 15のビジュアル的な紹介は「iOS 15 – Apple (日本)」や「iOS 15で利用できる新機能」をご確認ください。
iOS 15.2 のセキュリティアップデートについて
公式サイト「Appleセキュリティアップデート」で「iOS 15.2 および iPadOS 15.2」を見ると、iOS 15.1には17のカテゴリで42件のセキュリティ問題(CVE)への対応が含まれています。
# | カテゴリ | 件数 | CVE番号 | iPhone 対象機種 | iPod touch 対象機種 |
---|---|---|---|---|---|
1 | Audio | 1 | CVE-2021-30960 | 6s以降 | 第7世代 |
2 | CFNetwork Proxies | 1 | CVE-2021-30966 | 6s以降 | 第7世代 |
3 | ColorSync | 2 | CVE-2021-30926 CVE-2021-30942 | 6s以降 | 第7世代 |
4 | CoreAudio | 2 | CVE-2021-30957 CVE-2021-30958 | 6s以降 | 第7世代 |
5 | Crash Reporter | 1 | CVE-2021-30945 | 6s以降 | 第7世代 |
6 | FaceTime | 1 | CVE-2021-30992 | 6s以降 | 第7世代 |
7 | ImageIO | 1 | CVE-2021-30939 | 6s以降 | 第7世代 |
8 | IOMobileFrameBuffer | 4 | CVE-2021-30996 CVE-2021-30983 CVE-2021-30985 CVE-2021-30991 | 6s以降 | 第7世代 |
9 | Kernel | 6 | CVE-2021-30937 CVE-2021-30927 CVE-2021-30980 CVE-2021-30949 CVE-2021-30993 CVE-2021-30955 | 6s以降 | 第7世代 |
10 | Model I/O | 6 | CVE-2021-30971 CVE-2021-30973 CVE-2021-30929 CVE-2021-30979 CVE-2021-30940 CVE-2021-30941 | 6s以降 | 第7世代 |
11 | NetworkExtension | 2 | CVE-2021-30967 CVE-2021-30988 | 6s以降 | 第7世代 |
12 | Notes | 1 | CVE-2021-30932 | 6s以降 | 第7世代 |
13 | Password Manager | 1 | CVE-2021-30948 | 6s以降 | 第7世代 |
14 | Preferences | 1 | CVE-2021-30995 | 6s以降 | 第7世代 |
15 | Sandbox | 3 | CVE-2021-30968 CVE-2021-30946 CVE-2021-30947 | 6s以降 | 第7世代 |
16 | TCC | 2 | CVE-2021-30767 CVE-2021-30964 | 6s以降 | 第7世代 |
17 | WebKit | 7 | CVE-2021-30934 CVE-2021-30936 CVE-2021-30951 CVE-2021-30952 CVE-2021-30984 CVE-2021-30953 CVE-2021-30954 | 6s以降 | 第7世代 |
iOS 15.2 への更新手順
iOS 15.2 にアップデートされたことの確認手順
ソフトウェア・アップデートでの確認
情報画面での確認手順
おわりに
定番の日本の火曜日の午前2時(2021年12月14日)にリリースされた iOS 15.2。
更新はその日の8時台に実施したんですが、本業が忙しく記事を更新するのが遅れました。
個人的には iOS 15.1 以降にしてから発生している、
- ときどきアプリが無応答になる(不特定のアプリ)
- 片手キーボードProを使用するとFacebookなどでの投稿やコメント入力時、全角文字の1文字目が勝手に確定され、2文字目から変換対象となる(そのまますぐに1文字目まで削除して再入力し直せば普通に使用できる)
早く改善されないかな、、、
その他、不具合など見つけた際には更新します。
では、今回はこの辺で。