2022年7月21日。iOS 15.6(19G71)がリリースされました。4件の機能強化・バグ修正と24のカテゴリで38件のセキュリティ問題(CVE)への対応したメジャーリリースです。
実際に手持ちのiPhoneをアップデートした結果を踏まえて、iOS 15.6にアップデートすべきか否か、サイズ、更新内容、所要時間、更新後不具合などについてご紹介します。
また、同日にiPad用のiPadOS 15.6、Apple Watch用のwatchOS 8.7、Mac用のmacOS Monterey 12.5もリリースされています。対象機器をお持ちの方は合わせてご確認ください。
iOS 15.6 アップデートすべき?待つべき?
iOS 15.5がリリースされてから2ヶ月。2番目の数字が変更されるメジャーアップデートです。
「iOS 15 のアップデートについて」の「iOS 15.6」を見ると、4件の機能強化・バグ修正が行われているのがわかります。
「Appleセキュリティアップデート」で「iOS 15.6 および iPadOS 15.6」を見ると、20のカテゴリで38件のセキュリティ問題(CVE)に対応しているのがわかります。
更新後のバージョンをみると、「19F77」から「19G71」と 真ん中のアルファベットが変更されているのでメジャーアップデートであることがわかります。
上記を踏まえiOS 15.6にアップデートしても良いのは次の方です。
- 対象の不具合が発生している方、機能強化が必要な方
- セキュリティ意識の高い方
- 常に最新版を利用したい方
- 不具合が発生した場合に自分で対処出来る方
アップデートをしばらく控えた方が良いのは次の方です。
- 慎重派の方
- 問題が起きた時に対応できない方
- 仕事で専用サイト、アプリを利用されている方
- 会社がiPhone管理をしている方
とりあえず、7月5日まで様子見しても良いかと考えます。
仕事、会社でiPhoneを利用している方は、管理アプリでバージョンアップが出来ないように制限されている場合があるので、OKが出るまではアップデートを控えることをオススメします。
iOS 15のビジュアル的な紹介は「iOS 15 – Apple (日本)」や「iOS 15で利用できる新機能」や「iOS 15が、つながりを保つ新しい方法や、デバイス上の知能を使い、ユーザーの集中を助けたり、探索したり、さらにいろいろなことができるパワフルな機能を提供」や「iPhoneユーザーガイド」をご確認ください。
iOS 15.6 アップデート後の不具合について
手元にあるiPhone 12 Pro MaxをiOS 15.5から15.6にアップデートしましたが、
- 文鎮化する
- 起動しない
- 再起動を繰り返す
などの不具合は発生していません。
その他、不具合については気づいたら更新します。
iOS 15.6 のサイズとアップデート所要時間、更新後のパージョンについて
今回のリリースに伴い、手持ちのiPhone 12 Pro MaxをiOS 15.5から15.6にアップデートしました。
アップデートのサイズや所要時間はアップデート前の環境、通信環境に大きく依存しますが次のとおりです。
# | 機種 | 更新前 バージョン | サイズ | 全体 所要時間 | ダウンロード 所要時間 | インストール 所要時間 | 更新後 バージョン |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | iPhone 12 Pro Max | iOS 15.5 (19F77) | 525.7MB | 29分 | 19分 ※1 | 10分 | iOS 15.6 (19G71) |
※1:ドコモ光経由のWi-FIを使用
アップデートする際には、
- 最低45分、できれば60分以上iPhoneを使用しなくて済む時間
- 最低20%の充電
- 電源に接続された環境
- 安定したWi-Fi環境
を確保した上でアップデートしてください。
特にストレージの空き容量が少ない場合、時間がかかる傾向があります。 ストレージの空き容量が少ない場合には画像や音楽などのデータを削除する、アプリを削除する等の対応をご検討ください。
iOS 15.6 の更新内容について
iPhone上では【ソフトウェア・アップデート】画面で次のように表示されます。
サイズは、機種ならびに現在のパージョンによりサイズが異なります。
iOS 15.5のiPhone 12 Pro Maxでは525.7MBでした。
【詳しい情報】をタップすると「このアップデートについて」が表示されます。
「iOS 15 のアップデートについて」の「iOS 15.6」にも同様の記述があり、次の4件の機能強化とバグ修正が含まれています。
- TV Appに、すでに進行中のスポーツ中継を最初から再生したり、一時停止/早戻し/早送りするオプションを追加
- デバイスのストレージに空き領域がある場合でも、“設定”に“デバイスのストレージがいっぱいです。”と表示され続けることがある問題を修正
- “メール”でテキストをナビゲートしたときに点字デバイスの動作が遅くなったり、反応しなくなったりする可能性がある問題を修正
- Safariのタブが前のページに戻されることがある問題を修正
iOS 15のビジュアル的な紹介は「iOS 15 – Apple (日本)」や「iOS 15で利用できる新機能」をご確認ください。
iOS 15.6 のセキュリティアップデートについて
公式サイト「Appleセキュリティアップデート」で「iOS 15.6 および iPadOS 15.6」を見ると、iOS 15.6には24のカテゴリで38件のセキュリティ問題(CVE)への対応が含まれています。
# | カテゴリ | 件数 | CVE番号 | 対象iPhone | 対象iPod touch |
---|---|---|---|---|---|
1 | APFS | 1 | CVE-2022-32832 | 6s以降 | 第7世代 |
2 | AppleAVD | 2 | CVE-2022-32788 CVE-2022-32824 | 6s以降 | 第7世代 |
3 | AppleMobileFileIntegrity | 1 | CVE-2022-32826 | 6s以降 | 第7世代 |
4 | Apple Neural Engine | 4 | CVE-2022-32845 CVE-2022-32840 CVE-2022-32829 CVE-2022-32810 | 6s以降 8以降 8以降 8以降 | 第7世代 – – – |
5 | Audio | 2 | CVE-2022-32820 CVE-2022-32825 | 6s以降 | 第7世代 |
6 | CoreMedia | 1 | CVE-2022-32828 | 6s以降 | 第7世代 |
7 | CoreText | 1 | CVE-2022-32839 | 6s以降 | 第7世代 |
8 | File System Events | 1 | CVE-2022-32819 | 6s以降 | 第7世代 |
9 | GPU Drivers | 2 | CVE-2022-32793 CVE-2022-32821 | 6s以降 | 第7世代 |
10 | Home | 1 | CVE-2022-32855 | 6s以降 | 第7世代 |
11 | iCloud Photo Library | 1 | CVE-2022-32849 | 6s以降 | 第7世代 |
12 | ICU | 1 | CVE-2022-32787 | 6s以降 | 第7世代 |
13 | ImageIO | 4 | CVE-2022-32841 CVE-2022-32802 CVE-2022-32830 CVE-2022-32785 | 6s以降 | 第7世代 |
14 | IOMobileFrameBuffer | 1 | CVE-2022-26768 | 6s以降 | 第7世代 |
15 | Kernel | 4 | CVE-2022-32813 CVE-2022-32815 CVE-2022-32817 CVE-2022-32844 | 6s以降 | 第7世代 |
16 | Liblouis | 1 | CVE-2022-26981 | 6s以降 | 第7世代 |
17 | libxml2 | 1 | CVE-2022-32823 | 6s以降 | 第7世代 |
18 | Multi-Touch | 1 | CVE-2022-32814 | 6s以降 | 第7世代 |
19 | PluginKit | 1 | CVE-2022-32838 | 6s以降 | 第7世代 |
20 | Safari Extensions | 1 | CVE-2022-32784 | 6s以降 | 第7世代 |
21 | Software Update | 1 | CVE-2022-32857 | 6s以降 | 第7世代 |
22 | WebKit | 2 | CVE-2022-32816 CVE-2022-32792 | 6s以降 | 第7世代 |
23 | WebRTC | 1 | CVE-2022-2294 | 6s以降 | 第7世代 |
24 | Wi-Fi | 2 | CVE-2022-32837 CVE-2022-32847 | 6s以降 | 第7世代 |
プロセッサApple Neural Engineに関連する脆弱性が修正されたとの情報もあるので、アップデートをオススメします。
iOS 15.6 への更新手順
更新後、しばらくすると待ち受け画面に「ソフトウェア・アップデート iPhoneはiOS 15.6にアップデートされました」と表示される場合があります。
iOS 15.6 にアップデートされたことの確認手順
ソフトウェア・アップデートでの確認
情報画面での確認手順
おわりに
さまざまなセキュリティ問題(CVE)に対応しているため、適用することをオススメします。
その他、不具合など見つけた際には更新します。
では、今回はこの辺で。