2022年9月13日。iOS 16.0(20A380)がリリースされました。次の1年を担うシステムアップグレードです。
実際に手持ちの iPhone をアップデートした結果を踏まえて、iOS 16.0 にアップデートすべきか否か、サイズ、更新内容、所要時間、更新後不具合などについてご紹介します。
同日に iOS 15 シリーズ継続利用者向けの iOS 15.7、iPad 用の iPadOS 15.7、Apple Watch 用の watchOS 9、Mac用の macOS 12.6 Monterey もリリースされていますので、利用される方は詳細ご確認ください。
iOS 16.0 アップデートすべき?待つべき?
iOS 15.6.1 がリリースされてから25日。というより、iPhone 14、14 Pro シリーズの発売開始を4日後に控えて、既存の機種向けにリリースされた、次の1年を担うシステムアップグレードです。
iOS 16 の詳細はここでは紹介し切れないため、「iOS 16 – Apple (日本)」「iOS 16で利用できる新機能」「iOS 16、本日提供開始」「iPhoneユーザーガイド」をご確認ください。
なので、既存の iPhone を利用されている方には初めての iOS 16 アップデートとなります。
「iOS 16 のアップデートについて」の「iOS 16.0.2」を見ると、次の5件のバグ修正が含まれていることがわかります。
公式サイト「Appleセキュリティアップデート」で「iOS 16」を見ると、iOS 16.0には8つのカテゴリで11件のセキュリティ問題(CVE)への対応が含まれています。
バージョンの変化をみると、「19G82」から「20A362」と 先頭の数字が 19 → 20 と数字が増えているのでシステムアップグレードであることがわかります。
(真ん中のアルファベットが変更されるとメジャーアップデート、末尾の数字のみが変更されるのはマイナーアップデート)
上記を踏まえ iOS 16.0.2 にアップデートしても良いのは次の方です。
- iOS 16 の機能を使用したい方
- セキュリティ意識の高い方
- 常に最新版を利用したい方
- 不具合が発生した場合に自分で対処出来る方
アップデートをしばらく控えた方が良いのは次の方です。
- 慎重派の方
- 問題が起きた時に対応できない方
- 仕事で専用サイト、アプリを利用されている方
- 会社がiPhone管理をしている方
年に1度のシステムアップグレードであることから、今回も今しばらく iOS 15 シリーズを継続利用したい方のために、iOS 15.7 がリリースされています。
そのため、一段落するまでは無理に iOS 16 にアップグレードしなくても良いと考えます。
仕事、会社で iPhone を利用している方は、管理アプリでバージョンアップが出来ないように制限されている場合があるので、OK が出るまではアップデートを控えることをオススメします。
iOS 16 のビジュアル的な紹介は「iOS 16 – Apple (日本)」「iOS 16で利用できる新機能」「iOS 16、本日提供開始」「iPhoneユーザーガイド」をご確認ください。
iOS 16.0 アップデート後の不具合について
2022年9月13日09:00 現在、手元にある iPhone 12 Pro Max を iOS 15.6.1 から 16.0 にアップデートしましたが、
- 文鎮化する
- 起動しない
- 再起動を繰り返す
などの不具合は発生していません。
その他、不具合については気づいたら更新します。
iOS 16.0 のサイズとアップデート所要時間、更新後のパージョンについて
今回のリリースに伴い、手持ちの iPhone 12 Pro Max をiOS 15.6.1 から 16.0 にアップデートしました。
アップデートのサイズや所要時間はアップデート前の環境、通信環境に大きく依存しますが次のとおりです。
# | 機種 | 更新前 バージョン | サイズ | 全体 所要時間 | ダウンロード 所要時間 | インストール 所要時間 | 更新後 バージョン |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | iPhone 12 Pro Max | iOS 15.6.1 (19G82) | 260MB | 40分 | 27分 ※1 | 13分 | iOS 16.0 (20A362) |
※1:ドコモ4G回線を使用
アップデートする際には、
- 最低45分、できれば60分以上iPhoneを使用しなくて済む時間
- 最低20%の充電
- 電源に接続された環境
- 安定したWi-Fi環境
を確保した上でアップデートしてください。
特にストレージの空き容量が少ない場合、時間がかかる傾向があります。 ストレージの空き容量が少ない場合には画像や音楽などのデータを削除する、アプリを削除する等の対応をご検討ください。
iOS 16.0 の更新内容について
iPhone上では【ソフトウェア・アップデート】画面で次のように表示されます。
サイズは、機種ならびに現在のパージョンによりサイズが異なります。
iOS 15.6.1 の iPhone 12 Pro Max では 3.03GBでした。
【詳しい情報…】をタップすると「このアップデートについて」で詳細を確認できます。
「iOS 16 のアップデートについて」の「iOS 16」にも同様の記述があります。
iOS 16 では、16のカテゴリで62件の新機能が追加されています。
- ロック画面 … 8件
- 集中モード … 3件
- メッセージ … 5件
- メール … 4件
- Safariとパスキー … 6件
- テキスト認識表示 … 3件
- 画像を調べる … 2件
- Siri … 4件
- 音声入力 … 3件
- マップ … 3件
- Apple Payとウォレット … 1件
- ホーム … 5件
- ヘルスケア … 4件
- ファミリー共有 … 4件
- 個人情報安全性チェック … 3件
- アクセシビリティ … 4件
また、以下の13件の機能と改善も含まれます。
- Apple Watchを持っていなくてもフィットネスAppでフィットネスのゴールの記録/達成が可能。iPhoneのモーションセンサーで推定カロリー消費量を割り出し1日のムーブゴールの達成を援助
- AirPods Pro(第2世代)に対応
- “パーソナライズされた空間オーディオ”機能は、iPhoneのTrueDepthカメラを使用して、より正確で没入感のあるリスニング体験を提供する空間オーディオのパーソナルプロファイルをAirPods(第3世代)、AirPods Pro(第1世代/第2世代)、およびAirPods Maxに作成可能
- FaceTimeのHandoff機能により、iPhoneからiPadやMacに、またはiPadやMacからiPhoneにシームレスにFaceTime通話を引き継ぐことが可能
- ミー文字では、ステッカーポーズ、ヘアスタイル、帽子類、鼻、リップカラーのバリエーションがアップデート
- クイックメモでは、iPhone上のどのAppでもメモが取れ、リンクを追加してコンテキストを作成し、簡単にコンテンツを見つけることが可能
- 翻訳Appでカメラを使って身の回りのテキストを翻訳することが可能
- “写真”の重複検出機能により、重複した写真を識別し、ライブラリを素早く整理することが可能
- “カメラ”のポートレート写真では前景にある被写体をぼかして、よりリアルな被写界深度表現が可能(iPhone 13、iPhone 13 Pro、およびiPhone 13 Pro Max)
- “リマインダー”でリストをピンで固定して、よく使うリストに素早く移動することが可能
- ホーム画面上での検索により、ホーム画面下部から直接Spotlightにアクセスでき、Appを開いたり、連絡先を探したり、Webで情報を入手したりすることが簡単に実行可能
- CarPlayの自動メッセージ送信機能により、確認作業をしなくてもメッセージを送信可能
- “緊急セキュリティ対応”では、重要なセキュリティの改善をより迅速にデバイスに適用するために、通常のソフトウェアアップデートとソフトウェアアップデートの間に自動的に適用
その他の機能と改善も含まれています。https://www.apple.com/jp/ios/ios-16
一部の機能は、地域やiPhoneのモデルによっては使用できない場合があります。
iOS 16のビジュアル的な紹介は「iOS 16 – Apple (日本)」や「iOS 16で利用できる新機能」をご確認ください。
iOS 16.0 のセキュリティアップデートについて
公式サイト「Appleセキュリティアップデート」で「iOS 16」を見ると、iOS 16.0には8つのカテゴリで11件のセキュリティ問題(CVE)への対応が含まれています。
# | カテゴリ | 件数 | CVE番号 | 対象iPhone |
---|---|---|---|---|
1 | Contacts | 1 | CVE-2022-32854 | iPhone 8 以降 |
2 | Kernel | 3 | CVE-2022-32911 CVE-2022-32864 CVE-2022-32917 | iPhone 8 以降 |
3 | Maps | 1 | CVE-2022-32883 | iPhone 8 以降 |
4 | MediaLibrary | 1 | CVE-2022-32908 | iPhone 8 以降 |
5 | Safari | 1 | CVE-2022-32795 | iPhone 8 以降 |
6 | Safari Extensions | 1 | CVE-2022-32868 | iPhone 8 以降 |
7 | Shortcuts | 1 | CVE-2022-32872 | iPhone 8 以降 |
8 | WebKit | 2 | CVE-2022-32886 CVE-2022-32912 | iPhone 8 以降 |
同日にリリースされた「iOS 15.7 および iPadOS 15.7」のセキュリティアップデートの情報を見ると、対象機種は異なるものの、iOS 16.0 と同一のセキュリティ問題(CVE)への対応が行われています。
iOS 16.0 への更新手順
iOS 16.0 にアップデートされたことの確認手順
ソフトウェア・アップデートでの確認
情報画面での確認手順
パッと目についた iOS 16 で変わった画面・操作
おわりに
いよいよ次の1年を担う iOS 16 がリリースされました。
本領発揮するのは iPadOS 16 や macOS 13 Ventura がリリースされてからだと考えています。
それまで先取り機能確認などができればと考えています。
その他、不具合など見つけた際には更新します。
では、今回はこの辺で。