2021年5月25日。watchOS 7.5(18T567)がリリースされました。前回のリリースからちょうど3週間。日本向けにはPodcastのサブスクリプション対応と、24件のセキュリティ問題(CVE)に対応したメジャーアップデートです。
本記事ではwatchOS 7.5にアップデートすべきか否か、更新内容、サイズ、時間、手順、更新後の不具合の有無などを紹介しています。
また、同日にiPhone用のiOS 14.6、iPad用のiPadOS 14.6、Mac用のmacOS Big Sur 11.4がリリースされています。対象機器をお持ちの方は合わせてご確認ください。
watchOS 7.5 更新すべき?待つべき?
今回のwatchOSのアップデートはwatchOS 7.4.1からwatchOS 7.5へと2番目の数字が変更されるメジャーアップデートとなります。
watchOS 7.5では、日本向けには新機能・機能改善としてPodcastのサブスクリプション対応の1件のみでバグ修正に関する情報はありません。
また、11のカテゴリで25件のセキュリティ問題(CVE)への対応が含まれています。
watchOS 7.5にアップデートしても良い方は次のとおりです。
- Podcastのサブスクリプションを利用したい方
- iOS 14.6にアップデートした方
- セキュリティ意識の高い方
反対にアップデートを待った方が良いのは、
- 慎重派な方
- 問題が発生した場合に対処か困難な方
です。
前回のメジャーアップデートから4週間でのメジャーアップデートとなっているため、1ヶ月様子を見ても良いかと思います。
考えるのが面倒な方は「ソフトウェア・アップデート」の「自動アップデート」を有効にしてみるというのもアリかと思います。
watchOS 7.5 更新後の不具合について
Apple Watch Series 6をwatchOS 7.5にアップデートしましたが、次のような不具合・問題は発生していません。
- 起動しなくなる
- 再起動を繰り返す
- 通信しない
- 利用できない
その後も、気になるような不具合・問題は発生していません。
その他、何か見つけた際には適宜更新します。
watchOS 7.5 のアップデートのサイズ、所要時間について
watchOS 7.4.1のApple Watch Series 6をアップデートしたときのサイズ、所要時間は次の通りです。
# | 機種 | 更新前 watchOS |
サイズ | 全体 所要時間 |
ダウンロード 所要時間 |
インストール 所要時間 |
更新後 パージョン |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | Apple Watch Series 6 44mm | 7.4.1 (18T201) |
194MB | 10分 | 22分 ※1 |
9分 | 7.5 (18T567) |
※1:格安SIMのモバイルルータ利用
watchOSのアップデートは、
- インターネットからiPhoneへのアップデートファイルのダウンロード
- iPhoneからApple Watchへのアップロード
と2段階のインストールとなるため、インターネット接続環境、iPhone – Apple Watchの通信状況に大きく依存します。
最低45分以上、可能であれば60分程度、iPhoneならびにApple Watchを利用しなくても問題のないタイミングでアップデートを実施してください。
また、watchOSの更新については、
- Apple Watchが充電器に接続されていること
- Apple Watchが50%以上充電されていること
- Apple WatchとペアリングしているiPhoneが同一のWi-Fiに接続されていること
を確認の上、アップデートを行うようにしてください。
watchOS 7.5 の更新内容
Watchアプリのソフトウェア・アップデートには次の画面が出てきます。
watchOS 7.4.1のApple Watch Series 6で194MBでした。
[alert title=”注意”]サイズはApple Watchの機種、現行のバージョンによって変わります。[/alert]
watchOS 7.5では、新機能、機能改善、およびバグ修正が含まれるとの記載があります。
が、3件中2件はマレーシアとペルーでの心電図と不規則な心拍の通知に関する情報です。
日本向けには、Podcastのサブスクリプション対応の1件であることがわかります。
[memo title=”MEMO”]公式サイト「watchOS 7 のアップデートについて」の「watchOS 7.5」にも同じ記述が書かれています。[/memo]
日本におけるwatchOS 7の機能の対応状況
日本におけるwatchOS 7の機能の対応状況は次のとおりです。
大分類 | 中分類・小分類 | 日本での対応状況 |
---|---|---|
Siri | Siri | ○ |
話せるSiri | ○ | |
Hey Siri | ○ | |
手首を上げて話す | ○ | |
翻訳 | ○(日本語<->英語、北京語、韓国語) | |
デバイス上の音声入力 | ×(非対応) | |
ブランドサービス | 血中酸素ウェルネスアプリ | ○ |
心電図 | ○ | |
不規則な心拍の通知 | ○ | |
友達を探す | ○ | |
ファミリー共有設定 | ○ | |
トランシーバー | ○ | |
News | ×(非対応) | |
指書き入力 | ×(非対応) | |
音声入力 | ○ | |
学生証 | ×(非対応) | |
Radio | ○ | |
空気質指標 | ×(非対応) | |
VoiceOver | ○(日本語) | |
海外における緊急通報 | ○ | |
Apple Music | Apple Music | ○ |
オーディオブック | オーディオブック | ○ |
Podcast | Podcast | ○ |
Apple Pay | Apple Pay | ○ |
アプリケーション内での支払い | ○ | |
Appleのマップ | 経路案内:この周辺 | ○ |
経路案内:経路の統合 | ○ | |
経路案内:ターンパイターン | ○ | |
自転車での経路 | ×(非対応) |
[sanko href=”https://www.apple.com/jp/watchos/feature-availability/” title=”WatchOS – 利用できる機能 – Apple(日本)” site=”Apple(日本)” target=”_blank” rel=”nofollow”]
watchOS 7.5 のセキュリティアップデートについて
公式サイト「Apple セキュリティアップデート」で「watchOS 7.5」確認すると、watchOS 7.5は11のカテゴリで25件のセキュリティ問題(CVE)に対応していることがわかります。
# | カテゴリ | 件数 | CVE番号 | Apple Watch 対象機種 |
|
---|---|---|---|---|---|
1 | Audio | 2件 | CVE-2021-30707 CVE-2021-30685 |
Apple Watch Series 3以降 |
|
2 | Core Services | 1件 | CVE-2021-30681 | Apple Watch Series 3以降 |
|
3 | CoreAudio | 1件 | CVE-2021-30686 | Apple Watch Series 3以降 |
|
4 | Crash Reporter | 1件 | CVE-2021-30727 | Apple Watch Series 3以降 |
|
5 | CVMS | 1件 | CVE-2021-30724 | Apple Watch Series 3以降 |
|
6 | Heimdal | 2件 | CVE-2021-30697 CVE-2021-30710 |
Apple Watch Series 3以降 |
|
7 | ImageIO | 4件 | CVE-2021-30687 CVE-2021-30700 CVE-2021-30701 CVE-2021-30705 |
Apple Watch Series 3以降 |
|
8 | Kernel | 4件 | CVE-2021-30740 CVE-2021-30704 CVE-2021-30715 CVE-2021-30736 |
Apple Watch Series 3以降 |
|
9 | LaunchServices | 1件 | CVE-2021-30677 | Apple Watch Series 3以降 |
|
10 | Security | 1件 | CVE-2021-30737 | Apple Watch Series 3以降 |
|
11 | WebKit | 6件 | CVE-2021-30744 CVE-2021-21779 CVE-2021-30682 CVE-2021-30689 CVE-2021-30749 CVE-2021-30734 CVE-2021-30720 |
Apple Watch Series 3以降 |
watchOS 7.5 へのアップデート手順\
watchOS 7.5へのアップデート手順は次のとおりです。
[open title=’展開するとwatchOS 7.5へのアップデート手順が表示されます’]
[timeline][tl title=’1.【Watch】アプリの起動’]
Apple WatchとペアリングしているiPhoneで【Watch】アプリをタップし起動します。
[/tl][tl title=’2.【一般】をタップ’]
[/tl][tl title=’3.【ソフトウェア・アップデート】をタップ’]
[memo title=”MEMO”]タップするとwatchOS 7.4.1の表示と共に「ダウンロード中」あるいは「準備中」のようになっている場合があります。
ダウンロード中の場合
準備中の場合
その際はそのままダウンロード&準備が完了するまで待ちます。[/memo]
[/tl][tl title=’4.【インストール】のタップ’]
ソフトウェア・アップデート画面で「watchOS 7.5」であること、また、ダウンロードサイズを確認し、【インストール】をタップします。
[/tl][tl title=’5.バスコードの入力’]
パスコードを入力します。
[alert title=”注意”]利用規約が表示された場合は内容を確認し、問題なければ「同意する」をタップします。[/alert]
[/tl][tl title=’6.インストールの実施’]
「確認中…」
「インストール中…」に変化し、、、
「watchOS 7.5 最新のバグの修正およびセキュリティの強化がすべてインストールされ、Apple Watchは最新の状態になりました」と表示されます。
[alert title=”注意”]この時点では、実際のApple Watch上では、まだインストールが進行中で完了していませんのでご注意ください。
[/alert]
Apple Watchに時計のフェイスが表示されればwatchOS 7.5へのアップデートは完了しています。
[memo title=”MEMO”]Apple Watchの通知に「アップデート完了 お使いのApple Watchは最新です。」と表示される場合もあります。
[/memo]
[/tl][tl][/tl][/timeline]
[/open]
watchOS 7.5 にアップデートされたことの確認
iPhoneやApple Watchでアップデートされたことを確認するには次の手順で確認します。
[open title=’展開するとiPhoneの【Watch】アプリでの確認手順が表示されます’]
iPhoneのWatchアプリでの確認
[timeline][tl title=’1.iPhoneで【Watch】アプリをタップし起動’]
[/tl][tl title=’2.【一般】をタップ’]
[/tl][tl title=’3.【ソフトウェア・アップデート】をタップ’]
ソフトウェア・アップデート画面に「watchOS 7.5 最新のバグの修正およびセキュリティの強化がすべてインストールされ、Apple Watchは最新の状態になりました」と表示されることを確認します。
[/tl][tl title=’4.【情報】をタップ’]
情報画面の「バージョン」に「7.5 (18T567)」と表示されることを確認します。
[/tl][tl][/tl][/timeline]
[/open]
[open title=’展開するとApple Watchの【設定】アプリでの確認手順が表示されます’]
Apple Watchの「設定」アプリでの確認
Apple Watchの「設定」アプリでもwatchOS 7.5にアップデートされたことを確認できます。
[timeline][tl title=’1.Apple Watchで【設定】アプリをタップし起動’]
[/tl][tl title=’2.【一般】をタップ’]
[/tl][tl title=’3.【ソフトウェア・アップデート】をタップ’]
[/tl][tl title=’4.アップデートの完了を確認’]
「Apple Watchは最新です。」と表示されることを確認します。
[/tl][tl title=’5.【情報】をタップ’]
[/tl][tl title=’6.バージョンを表示’]
Apple Watchの画面をスクロールし、「バージョン」に「7.5 (18T567)」と表示されることを確認します。
[/tl][tl][/tl][/timeline]
[/open]
おわりに
前回のリリースから1週間でのマイナーアップデートとなりました。
iOS/iPadOS、macOS BIg Surを含めてすべてのOSがアップデートされているので、今回のセキュリティ問題への対応は緊急度・重要度が高いものと言えます。
watchOS 7.4の方はアップデートしてください。
では、今回はこの辺で。
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