[watchos-release-info]
2019年7月23日。Apple Watch用OSの最新版watchOS 5.3がリリースされました。早速インストールしましたので、アップデートすべきか否か、変更点、所要時間、導入後の不具合の有無、更新手順についてご紹介します。
ここ最近と同様、iPhone/iPad用のOSであるiOS(12.4)、Mac用のOSであるmacOS Mojave(10.14.6)と同時リリースとなっています。
iOS、macOSの更新情報については次のリンクから詳細をご確認ください。
[sanko href=”https://de-gucci.com/release/62502″ title=”iOS12.4リリース。ワイヤレスでのiPhone移行が可能に。ついに日本版HomePodにも対応。19件のセキュリティ問題への対応も。アップデートすべきか否か、変更点、所要時間、導入後の不具合発生有無、更新手順をご紹介” site=”de-gucci.com”]
[sanko href=”https://de-gucci.com/release/62531″ title=”macOS10.14.6リリース。4件の問題、24件のセキュリティー問題に対応。アップデートすべきか否か、変更点、所要時間、導入後の不具合の有無、更新手順についてご紹介” site=”de-gucci.com”]
では、詳細を確認していきましょう。
watchOS 5.3アップデートすべき?待つべき?
今回のwatchOSのアップデートはwatchOS 5.2.1からwatchOS 5.3と2番目の数字の更新されるメジャーアップデートの位置づけとなります。
メジャーアップデートなので、不具合・バグへの対応、セキュリティ問題への対応の他に新機能の追加も含まれています。
今回も心電図ならひに不規則な心拍の通知の対応に日本は含まれなかったため、表立っての対応は、
- トランシーバーAppの修正
- セキュリティアップデート
となります。
watchOS 5.3にアップデートした方が良い方
今回、メジャーアップデートの位置づけにはなっているものの、まったくの新機能の追加はないようです。
個人的な見解としては、iOSがメジャーアップデートになったことに対応する形でのwatchOSのメジャーアップデートになったのではないかと考えています。
そのため、
- すべてのwatchOS 5.2.1利用している方
- トランシーバー機能の不具合に遭遇した方
- 好奇心旺盛な方、チャレンジャーな方、人柱になりたい方
はアップデートすることをオススメします。
watchOS 5.3にアップデートしない方が良い方
上記を踏まえて、アップデートしない方が良い方は、
- watchOS 5.2よりも前のwatchOSを利用している方
- 不具合がないか見極めたい方
- 慎重派、心配性、アップデートが不安な方
です。
2週間程度、不具合が発生していないか様子を見てからアップデートするか否か検討することをオススメします。
watchOS 5.3アップデート後の不具合について
2019年7月26日11:30現在、Apple Watch Series 3 42mmのwatchOSを5.2.1から5.3にアップデートし3日以上経過しましたが、次のような不具合・問題は発生していません。
- 起動しなくなる
- 再起動を繰り返す
- 通信しない
- 利用できない
何かありました際には適宜更新します。
watchOS 5.3のアップデートのサイズ、所要時間について
watchOS5.3のサイズ、所要時間は次の通りです。
機種 | 更新前 watchOS |
サイズ | 全体 所要時間 |
ダウンロード 所要時間 |
インストール所要時間 |
---|---|---|---|---|---|
Apple Watch Series 3 42mm | 5.2.1 | 141MB | 85分 | 70分 | 15分 |
今回のサイズは141MBでしたが、ダウンロードに70分かかりました。
途中、iPhone上でのwatchOSアプリを切り替えて、カメラアプリ、Skitchなどの別アプリを使用したことが長期化した原因ではないかと考えています。(watchOS5.2.1では161MBのサイズに対して半分の時間の35分でダウンロードが完了しました)
watchOSのアップデートは、
- インターネットからiPhoneへのアップデートファイルのダウンロード
- iPhoneからAppleWatchへのアップロード
となるため、インターネット接続環境、iPhone-AppleWatchの通信状況に大きく依存します。
最低1時間以上、可能であれば2時間程度、iPhoneならひにAppleWatchを利用しなくても問題のないタイミングでアップデートを実施してください。
また、watchOSの更新については、
- Apple Watchが充電器に接続されていること
- Apple Watchが50%以上充電されていること
- Apple WatchとペアリングしているiPhoneが同一のWi-Fiに接続されていること
を確認の上、アップデートを行うようにしてください。
watchOS 5.3の更新内容
2019年7月26日11:30現在、公式サイト「watchOS 5 のアップデートについて」にはまだ「watchOS 5.3」の情報が記載されていません。
なので英語サイトである「About watchOS 5 Updates」の「watchOS 5.3」を確認すると次のように記載されています。
watchOS 5.3
This update includes new features, improvements and bug fixes and is recommended for all users:
- Provides important security updates including a fix for the Walkie-Talkie app
- ECG app on Apple Watch Series 4 now available in Canada and Singapore
- Irregular heart rhythm notifications now available in Canada and Singapore
Some features may not be available for all countries or all areas, for more information visit: https://www.apple.com/watchos/feature-availability/
For information on the security content of this update, please visit this website: https://support.apple.com/HT201222
日本語の情報が提供されているのを確認し次第、差し替えます。
watchOS 5.3のセキュリティアップデート内容
watchOS5.3ではxx件のセキュリティ問題に対応しています。
公式サイトの「watchOS 5.3 のセキュリティコンテンツについて」の「watchOS 5.3」の情報を記載します。
watchOS 5.3
2019 年 7 月 16 日リリース
Core Data
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:リモートの攻撃者が、メモリを漏洩させる可能性がある。
- 説明:入力検証を強化することで、領域外読み込みに対処しました。
- CVE-2019-8646:Google Project Zero の Natalie Silvanovich 氏
Core Data
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:リモートの攻撃者によって任意のコードが実行される可能性がある。
- 説明:メモリ管理を強化し、解放済みメモリ使用 (use-after-free) の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8647:Google Project Zero の Samuel Groß 氏および Natalie Silvanovich 氏
Core Data
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:リモートの攻撃者により、アプリケーションを突然終了されたり、任意のコードを実行されたりする可能性がある。
- 説明:入力検証を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8660:Google Project Zero の Samuel Groß 氏および Natalie Silvanovich 氏
Digital Touch
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:リモートの攻撃者が、メモリを漏洩させる可能性がある。
- 説明:入力検証を強化することで、領域外読み込みに対処しました。
- CVE-2019-8624:Google Project Zero の Natalie Silvanovich 氏
FaceTime
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:リモートの攻撃者によって任意のコードが実行される可能性がある。
- 説明:入力検証を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8648:Team Pangu の Tao Huang 氏および Tielei Wang 氏
Foundation
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:リモートの攻撃者により、アプリケーションを突然終了されたり、任意のコードを実行されたりする可能性がある。
- 説明:入力検証を強化することで、領域外読み込みに対処しました。
- CVE-2019-8641:Google Project Zero の Samuel Groß 氏および Natalie Silvanovich 氏
Heimdal
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:Samba に脆弱性があり、それを攻撃者が悪用して、複数のサービス間の通信を傍受して不正な処理を実行する可能性がある。
- 説明:チェックを強化し、不正な処理を防止することで、この問題に対処しました。
- CVE-2018-16860:Samba Team および Catalyst の Isaac Boukris 氏および Andrew Bartlett 氏
libxslt
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:リモートの攻撃者に重要な情報を見られる可能性がある。
- 説明:入力検証を強化することで、スタックオーバーフローに対処しました。
- CVE-2019-13118:OSS-Fuzz により検出
メッセージ
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:iMessage の会話から削除されたユーザが、その後もステートを変更できる可能性がある。
- 説明:この問題は、チェックを強化することで解決されました。
- CVE-2019-8659:Ryan Kontos 氏 (@ryanjkontos)、オレゴン大学の Will Christensen 氏
メッセージ
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:リモートの攻撃者が原因で、アプリケーションが突然終了する場合がある。
- 説明:検証を強化し、サービス運用妨害の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8665:XYZ Marketing の Michael Hernandez 氏
クイックルック
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:信頼されていない NSDictionary をデシリアライズするアプリケーションで、攻撃者が解放済みメモリ使用 (use-after-free) を誘発できる可能性がある。
- 説明:この問題は、チェックを強化することで解決されました。
- CVE-2019-8662:Google Project Zero の Natalie Silvanovich 氏および Samuel Groß 氏
Siri
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:リモートの攻撃者が、メモリを漏洩させる可能性がある。
- 説明:入力検証を強化することで、領域外読み込みに対処しました。
- CVE-2019-8646:Google Project Zero の Natalie Silvanovich 氏
UIFoundation
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:悪意を持って作成された Office ドキュメントを解析すると、アプリケーションが予期せず終了したり、任意のコードが実行されたりする可能性がある。
- 説明:入力検証を強化することで、領域外読み込みに対処しました。
- CVE-2019-8657:Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する VulWar Corp の riusksk 氏
Wallet
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:ユーザが意図しないのに、ロック画面の表示中に App 内購入が完結してしまう場合がある。
- 説明:UI の処理を改善することで、この問題を解決しました。
- CVE-2019-8682:Jeff Braswell 氏 (JeffBraswell.com)
WebKit
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、ユニバーサルクロスサイトスクリプティング攻撃につながるおそれがある。
- 説明:ステート管理を改善し、ロジックの問題に対処しました。
- CVE-2019-8658:Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する akayn 氏
WebKit
- 対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
- 影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。
- 説明:メモリ処理を強化し、複数のメモリ破損の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8669:Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する akayn 氏
- CVE-2019-8672:Google Project Zero の Samuel Groß 氏
- CVE-2019-8676:Georgia Tech の SSLab の Soyeon Park 氏および Wen Xu 氏
- CVE-2019-8683:Google Project Zero の lokihardt 氏
- CVE-2019-8684:Google Project Zero の lokihardt 氏
- CVE-2019-8685:akayn 氏、Venustech の ADLab に協力する Dongzhuo Zhao 氏、VXRL の Ken Wong 氏 (@wwkenwong)、VXRL の Anthony Lai 氏 (@darkfloyd1014)、VXRL の Eric Lung 氏 (@Khlung1)
- CVE-2019-8688:Georgia Tech の SSLab の Insu Yun 氏
- CVE-2019-8689:Google Project Zero の lokihardt 氏
ご協力いただいたその他の方々
MobileInstallation
- Dany Lisiansky 氏 (@DanyL931) のご協力に感謝いたします。
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watchOS 5.3へのアップデート手順と確認方法について
watchOS 5.3へのアップデート手順
watchOS5.3へのアップデート手順は次のとおりです。
[timeline][tl title=’1.Watchアプリの起動’]
Apple WatchとペアリングしているiPhoneで「Watch」アプリをタップし起動します。
[/tl][tl title=’2.一般の選択’]
マイウォッチ画面で画面をスクロールし「一般」をタップします。
[/tl][tl title=’3.ソフトウェア・アップデートの選択’]
一般画面で「ソフトウェア・アップデート」をタップします。
[/tl][tl title=’4.ダウンロードとインストールの選択’]
ソフトウェア・アップデート画面で「watchOS 5.3」であること、ダウンロードサイズを確認し、「ダウンロードとインストール」をタップします。
インターネットからiPhone、iPhoneからAppleWatchにアップデートファイルがダウンロードされます。
[/tl][tl title=’5.インストールの選択’]
Apple Watchへのアップデートファイルのダウンロードが完了すると、「インストール」と表示されるため、「インストール」をタップします。
[/tl][tl title=’6.バスコードの入力’]
パスコードを入力します。
インストール中に変化します。
Apple Watchの再起動付近のタイミングでwatchアプリには「お使いのApple Watchは最新です。」と表示されます。
「了解」をタップすると「watchOS 5.3 お使いのソフトウェアは最新です。」と表示されます。
が、Apple Watch上では数分インストールが継続して行われているのでご注意ください。
[/tl][tl][/tl][/timeline]
watchOS 5.3にアップデートされたことの確認
Apple Watchに待受仮面が表示されればwatchOS 5.3へのアップデートは完了しています。
が、iPhoneやApple Watchでアップデートされたことを確認するには次の手順で確認します。
iPhoneのWatchアプリでの確認
[timeline]
[tl title=’1.iPhoneでWatchアプリを起動’][/tl]
[tl title=’2.一般を選択’][/tl]
[tl title=’3.ソフトウェア・アップデートを選択’]
ソフトウェア・アップデート画面に「watchOS 5.3 このソフトウェアは最新です。」と表示されることを確認します。
[/tl][tl title=’4.情報を選択’]
一般に戻り「情報」を選択します。
情報画面の「バージョン」に「5.3 (16U569)」と表示されることを確認します。
[/tl][tl][/tl][/timeline]
Apple Watchの「設定」アプリでの確認
Apple Watchの「設定」アプリでもwatchOS 5.3にアップデートされたことを確認できます。
[timeline]
[tl title=’1.Apple Watchで設定アプリを起動’]
[/tl][tl title=’2.一般を選択’]
[/tl][tl title=’3.情報を選択’]
[/tl][tl title=’4.バージョンを表示’]
Apple Watchの画面をスクロールし、「バージョン」に「5.3 (16U569)」と表示されることを確認します。
[/tl][tl][/tl][/timeline]
おわりに
watchOS 5.3が提供されました。
ここ最近は同日にiOS、macOS Mojave、watchOSの3OSが足並みを揃えて同時にリリースされており、今回も同時リリースとなりました。
今回はiOSのメジャーリリースとなったことに呼応してwatchOSもメジャーリリースとなったのではないかと考えています
今後もwatchOSの情報がありましたら更新をしていきます。
では、今回はこの辺で。