2021年9月21日。予想どおり前回のリリースから1週間。次の1年のOSとなるiOS 15(19A346)がリリースされました。
16カテゴリで77件の新機能、12件の機能改善、21件のセキュリティ問題(CVE)に対応したシステムアップグレードです。
実際に2台のiPhoneをアップグレードした結果を踏まえて、iOS 15にアップグレードすべきか否か、サイズ、更新内容、所要時間、更新後不具合などについてご紹介します。
また、同日にiPad用のiPadOS 15、Apple Watch用のwatchOS 8もリリースされてますので、対応機種をお持ちの方は合わせてご確認ください。
iOS 15 アップグレードすべき?待つべき?
前回、iOS 15がリリースされてからちょうど1週間。1番めの数字が変更されるシステムアップグレードです。
「iOS 15 のアップデートについて」の「iOS 15」を見ると、主だった新機能が16カテゴリで77件、その他機能改善が12件とのこと。
「Appleセキュリティアップデート」で「iOS 15 および iPadOS 15」を見ると、15カテゴリで21件のセキュリティ問題(CVE)への対応が含まれています。
今回特徴的なのは、ソフトウェア・アップデートの画面を見た感じ、iOS 15は必ずしもアップグレードしなくても良く、iOS 14系も使い続けて良さげなこと。
ただ、ソフトウェア・アップデート画面の仕様変更(現行バージョンの表示と次のバージョンのインストールが可能なことを表示するようになった)の可能性もあります。
この辺は、2週間以内に出るであろうクイック修正を見てみないとなんとも言えませんが、、、
上記を踏まえiOS 15にアップグレードしても良いのは次の方です。
- iOS 15の新機能を使いたい方
- watchOS 8にアップグレードした方
- セキュリティ意識の高い方
- 常に最新版を利用したい方
- チャレンジャーな方
反対にアップグレードをしばらく控えた方が良いのは次の方です。
- 慎重派の方
- 問題が起きた時に対応できない方
- 仕事で専用サイト、アプリを利用されている方
今までの傾向だと、2週間以内に細かな修正を実施したクイック修正版がリリースされるはずです。
1ヶ月程度様子を見ることをオススメします。
iOS 15のビジュアル的な紹介は「iOS 15 – Apple (日本)」や「iOS 15で利用できる新機能」や「iOS 15が、つながりを保つ新しい方法や、デバイス上の知能を使い、ユーザーの集中を助けたり、探索したり、さらにいろいろなことができるパワフルな機能を提供」をご確認ください。
iOS 15 アップグレード後の不具合について
2021年09月22日12:30現在、手元にあるiOS 14.8のiPhone 12 Pro Max、iPhone 7 PlusをiOS 15にアップグレードしましたが、
- 文鎮化する
- 起動しない
- 再起動を繰り返す
などの不具合は発生していません。
その他、不具合については気づいたら更新します。
iOS 15 のサイズとアップグレード所要時間、更新後のパージョンについて
今回のiOS 15のリリースに伴い、手持ちのiOS 14.8のiPhone 12 Pro MaxとiPhone 7 Plusのアップグレードを実施しました。
アップグレードのサイズや所要時間はアップグレード前の環境、通信環境に大きく依存しますが次のとおりです。
# | 機種 | 更新前 バージョン | サイズ | 全体 所要時間 | ダウンロード 所要時間 | インストール 所要時間 | 更新後 バージョン |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | iPhone 12 Pro Max | iOS 14.8 (18H17) | 3.11GB | 69分 | 26分 ※1 | 43分 | iOS 15.0 (19A346) |
2 | iPhone 7 Plus | iOS 14.8 (18H17) | 2.64GB | 57分 | 36分 ※1 | 21分 | iOS 15.0 (19A346) |
アップグレードする際には、
- 最低75分、できれば120分以上iPhoneを使用しなくて済む時間
- 最低20%の充電
- 電源に接続された環境
- 安定したWi-Fi環境
を確保した上でアップグレードしてください。
特にストレージの空き容量が少ない場合、時間がかかる傾向があります。 ストレージの空き容量が少ない場合には画像や音楽などのデータを削除する、アプリを削除する等の対応をご検討ください。
iOS 15 の更新内容について
iPhone上では【ソフトウェア・アップデート】画面で次のように表示されます。
サイズは、機種ならびに現在のパージョンによりサイズが異なります。
iOS 14.8のiPhone 12 Pro Maxでは3.11GB、iPhone 7 Plusでは2.64GBでした。
「詳しい情報」をタップするとこのアップデートのについての詳細が表示されます。
「iOS 15 のアップデートについて」の「iOS 15」にも同様の記述となっています。
代表的なものとしては、カテゴリ別にすると16カテゴリで77件の新機能、12件の機能改善が含まれます。
各カテゴリの内訳は次のとおりです。
# | カテゴリ | 件数 |
---|---|---|
1 | FaceTime | 6件 |
2 | メッセージとミー文字 | 4件 |
3 | 集中モード | 5件 |
4 | 通知 | 3件 |
5 | マップ | 6件 |
6 | Safari | 6件 |
7 | ウォレット | 5件 |
8 | テキスト認識表示 | 3件 |
9 | Spotlight | 3件 |
10 | 写真 | 9件 |
11 | ヘルスケア | 4件 |
12 | 天気 | 4件 |
13 | Siri | 4件 |
14 | プライバシー | 2件 |
15 | iCloud+ | 5件 |
16 | アクセシビリティ | 8件 |
– | その他機能改善 | 12件 |
iOS 15のビジュアル的な紹介は「iOS 15 – Apple (日本)」や「iOS 15で利用できる新機能」をご確認ください。
iOS 15 のセキュリティアップデートについて
公式サイト「Appleセキュリティアップデート」で「iOS 15 および iPadOS 15」を見ると、iOS 15には最大21件のセキュリティ問題(CVE)への対応が含まれていることを確認できます。
# | カテゴリ | 件数 | CVE番号 | iPhone 対象機種 | iPod touch 対象機種 |
---|---|---|---|---|---|
1 | Accessory Manager | 1 | CVE-2021-30837 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
2 | AppleMobileFileIntegrity | 1 | CVE-2021-30811 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
3 | Apple Neural Engine | 1 | CVE-2021-30838 | iPhone 8以降 | – |
4 | CoreML | 1 | CVE-2021-30825 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
5 | Face ID | 1 | CVE-2021-30863 | iPhone X/XR/XS/11/12 | – |
6 | FontParser | 3 | CVE-2021-30841 CVE-2021-30842 CVE-2021-30843 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
7 | ImageIO | 2 | CVE-2021-30835 CVE-2021-30847 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
8 | Kernel | 1 | CVE-2021-30857 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
9 | libexpat | 1 | CVE-2013-0340 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
10 | Model I/O | 1 | CVE-2021-30819 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
11 | Preferences | 2 | CVE-2021-30855 CVE-2021-30854 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
12 | Siri | 1 | CVE-2021-30815 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
13 | Telephony | 1 | CVE-2021-30826 | iPhone SE 第1世代 | – |
14 | WebKit | CVE-2021-30846 CVE-2021-30848 CVE-2021-30849 CVE-2021-30851 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 | |
15 | Wi-Fi | 1 | CVE-2021-30810 | iPhone 6s以降 | iPod touch 第7世代 |
今回は機種が限定される Neural Engine(iPhone 8以降)、Face ID (iPhone X/XR/XSシリーズ、11シリーズ、12シリーズ)に特化した問題や、iPhone SE (第1世代)の問題、2013年からの問題への対応なども含まれています。
iOS 15 への更新手順
iOS 15 にアップデートされたことの確認手順
ソフトウェア・アップデートでの確認
情報画面での確認手順
おわりに
予告とおり、前回のリリースからちょうど1週間でのシステムアップグレードのリリースとなりました。
新しい iPhone の登場による、次の1年のベースとなる OS の登場です。
iOS 15のビジュアル的な紹介は「iOS 15 – Apple (日本)」や「iOS 15で利用できる新機能」や「iOS 15が、つながりを保つ新しい方法や、デバイス上の知能を使い、ユーザーの集中を助けたり、探索したり、さらにいろいろなことができるパワフルな機能を提供」をご確認ください。
iPhoneの画面に表示された新機能でも16カテゴリで77件、その他機能改善が12件。
セキュリティ問題への対応は15カテゴリで21件となっています。
体感として大きく変わったと感じているのは、Safariの使い勝手で、アドレスバーが下に移動したのと、
今まで複数選択肢の選択(例えばカレンダーの日付)がロータリー式から一覧メニュー選択式への変更ぐらいですかね、、、
あと、テザリング(可能)時の時計のバックグラウンドが青から緑になったこと。
とは言うものの、それ以外については1日使ってて違和感はそれほど感じていない状況です。
少しずつ慣れていき、場合によっては記事にしたいと思います。
表立っては書いていませんが、iOS 14.7 ぐらいから、アプリの動作が重い、反応が悪いと感じることも結構あったので、その辺の確認も進めていきたいと思います。
その他、不具合など見つけた際には更新します。
では、今回はこの辺で。